
瀬古 利彦 さん
メッセージ:
早稲田大学の陸上部に在籍していた頃、毎年、年明け恒例の箱根駅伝では、「たすき」を各区間でリレーし、ゴールを目指すのですが、その日の天候、チーム内各選手の体調はもちろんのこと、他のチームの選手との競り合いや、難所と呼ばれたり、心臓破りと言われたりする上り坂、そして下り坂でのペース配分、また、トップチームのたすきリレーから遅れること20分経過後の繰り上げスタートに伴うプレッシャーなど「優勝」という大きな喜びの前には、目に見えない様々な条件や厳しいルールが立ちふさがっており、これを1つ1つクリアしていかなければ優勝はおろか、ゴールすらできないのです。
この駅伝などの陸上競技では、スタートの合図としてピストルが使われる訳ですが、私たち選手は、そのピストルの合図に命を賭けていると言っても過言ではないくらい集中し、さらには勝利に導く神の声と信じているのです。
しかし、最近の新聞を見ていると、普通なら持てないはずの銃が難なく手に入り、使われてはいけないはずの銃が安易に使われ、しかも、罪もない人の命がいとも簡単に奪われてしまうという事件が目に付くのです。競技の銃ではなく違法な銃は、持っても使ってもいけないのです。
私たちは、違法な銃を排除し、銃器犯罪を根絶するという「たすき」をずっとリレーしていかなければなりません。
瀬古 利彦